11月02日 2025年

2025年11月版|最新インバウンド統計×中国SNSトレンド

市場・背景・重要な変化

  • 訪日外客数:9月は326.7万人で過去最高の9月。累計は3165万人で過去最速ペース。主要押上げは中国・台湾・米国・ドイツ等。
    (発表主体:JNTO/発表日:2025年10月15日

  • 国籍別9月推計中国大陆77.6万人(+18.9%)台湾52.7万人(+12.0%)、**米国22.5万人(+17.1%)**ほか。**中東地域は+109%**で伸長。
    (JNTO/2025年10月15日)

  • 訪日消費:2025年7–9月期は 2.131兆円(+11.1%)消費額上位[1]中国 [2]台湾 [3]米国 [4]韓国 [5]香港。一人当たり支出は21.9万円で横ばい。
    (発表主体:観光庁/発表日:2025年10月15日

航空ネットワーク(10/26冬ダイヤ始動):ANAが成田–香港を本日からデイリー化。JALは冬期に成田–上海(浦東)復便成田–メルボルン増便を公表済み。
(ANA・Sky-budget 10/26、JAL 8/19発表・資料)

日本企業が直面する課題・機会(YITABI視点)

課題

  1. 需要の質変化:消費額は伸びる一方、単価は横ばい。値引き訴求ではなく体験価値と回遊動線で客単価を上げる設計が必要。

  2. チャネルの再最適化小紅書(RED)で旅行・購買の意思決定が加速。検索起点×UGC×越境導線の三位一体が不可欠。

  3. 国籍ミックスの再編中国が数量・金額の両面で戻り、中東・欧州の伸びも顕著。言語・決済・ハラール/ベジ対応など現場の多言語・多文化運用が再度のボトルネック。

機会

  1. 中国本土の“近旅志向”×日本の季節資産(紅葉・温泉・雪見・雪遊び・滑雪):冬ダイヤの増便と重なり11–2月の送客効率が高い

  2. 小紅書のMAU3.5億規模ד検索エンジン化”で、指名検索増と店舗来訪を同時に狙える。

中国SNSで話題化している日本関連トレンド(直近傾向)

プラットフォーム潮流

  • 小紅書(RED)

    • MAU3.5億超、購買意思表示ユーザー1.7億、「検索エンジン化」進行。旅行・美妝・大健康・户外の“攻略系”が牽引。

    • 旅行領域は**“種草→路線設計→現地打卡”**の一気通貫。文旅責任者の登壇資料でも3.5億MAU×旅行の強さを明示

話題テーマ(日本×季節性)

  • #紅葉#温泉#和菓子#居酒屋#药妆#北海道滑雪:小紅書の旅行・美妝・户外カテゴリで投稿と検索動向が継続増。北海道・東北・北陸の“写真栄えスポット×温浴・食”が伸長。

施策への示唆

  • 攻略型コンテンツ設計:「◯日◯円で回る“紅葉+温泉+〇〇麺”」の行程テンプレを用意し、地図ピン・時系列・費用内訳を固定パターン化。

  • 二層のクレジット管理KOLの“核投稿”→UGC増幅指名検索→店内導線を作る(店舗QR/越境ECミニアプリ導線/在庫同期)。

  • カテゴリ別の見出し最適化:美妝は肌悩み×季節性、飲食は混雑回避×予約リンク、観光は**“打卡順路”チケット購入**の並置。

  • 多言語の受け皿:簡体字LP+WeChat/支付宝の即時案内、免税/電子決済/配送の実務FAQ化。

当社支援例では、小紅書のKOL×UGC二層設計地図ピン連動の行程テンプレ導入により、指名検索数と店内回遊が一体的に伸びる傾向が確認されています。

具体的な戦略アプローチ

  1. 冬商戦

    • 紅葉・温泉・雪の“写真栄え×移動のしやすさ”で関東近郊/北陸/北海道を棲み分け。航空・鉄道の所要をビジュアル化。

    • 越境/店頭一体のSKU:薬妝・健康は在庫可視化免税手順の短尺動画を店舗公式アカで常時回す。

  2. 需要ミックスに合わせた“言語×決済×体験”の現場実装

    • 中国語・英語・韓国語ミニ看板モバイル導線

    • ハラール/ベジ/祈祷室など配慮情報は画像で即時提示(中東伸長トレンドへの対応)。

  3. 測定KPIの一本化

    • 投稿到達→検索指名→来店→購買→UGC二次拡散共通ID/UTMで紐付け。

    • 週次で*“コンテンツ類型×来店率”を回すスプリント運用*。

成功事例/有効アプローチの解説

  • 航空ダイヤ×季節資産の“面”設計:10/26の冬ダイヤ開始に合わせ、香港・上海・メルボルンなど主要路線の増復便情報を小紅書カレンダー投稿で先出し→旅行会社・OTAの在庫URLと併記して予約転換を促進。

  • “攻略×店舗”連動起点駅→撮影→飲食→買物→温浴→宿6コマ体験テンプレで客単価滞在時間を底上げ。

  • “ルールの見える化”:免税・決済・返品・配送・レシート写真の運用ルールを**投稿固定(置顶)**し、店頭QRで統一。

「日本企業海外展開」ピックアップ

  • ANA、本日10/26から成田–香港をデイリー運航へ
    東京–香港は最大1日3往復体制(今冬)。大湾区からの来訪・越境購買に追い風。

  • (関連)JAL、10/26以降の冬期に成田–上海(浦東)復便、成田–メルボルン増便
    中国本土×豪州デュアル強化で、周遊動線(都市圏→地方)づくりに好材料。

*航路・物流・話題化の“導線”**を太くするもの。発着地×季節資産×KOLの三点を同時設計し、露出→来店→UGCの循環を最短距離で作るのが効率的です。

まとめ & 次のアクション

  • ファクト:訪日は量(来訪)も質(消費)も拡大中国が金額首位に戻り、中東・欧州の伸びも顕著。航空網は本日から冬ダイヤで中国大陆・香港方面が強化

  • 打ち手小紅書起点の“攻略テンプレ”×KOL核投稿×UGC増幅指名検索→来店→二次拡散を一本化。多言語・多文化対応を“見える化”。

中国SNS×店頭体験の統合運用チェックリスト(11〜2月期)

中国市場におけるSNS導線と店頭体験を一体で設計することで、
**「投稿 → 指名検索 → 来店 → 購買 → UGC」**の循環が成立し、
持続的な店内回遊とUGC創出が期待できます。

以下は、当社支援事例から抽出した、冬季〜繁忙期におすすめの実務アクションです。

1. 小紅書(RED)コンテンツ設計

  • 11〜2月期の季節文脈(紅葉/温泉/雪/薬妝/居酒屋など)に沿った
    コンテンツ台本を10本前後事前設計

  • KOL投稿+UGC自然増を見据えた
    画像構成/タグ/地図ピン/費用明示のテンプレート化

→ 指名検索数・行程保存が増加し、来店意向の可視化が可能に

2. 店頭の多言語コミュニケーション整備

  • 在庫/予約案内/免税対応の多言語QRパネルを設置

  • 決済方法・FAQ(Tax Free / 支付 / 退換貨)を可視化

→ 来店後の安心感向上、回遊時間・購買率の最大化に寄与

3. 送客起点都市での認知獲得

  • 航路増強都市(例:香港/上海)を中心とした
    広告×KOLローンチ

→ 渡航前段階での意向形成と指名検索の促進

4. KPI統合と週次レビュー

  • KPIを投稿 → 検索 → 来店 → 購買 → UGCで統一

  • 週次でのレビュー・改善サイクルの運用

→ 施策間の分断を防ぎ、効果と因果を明確化


お問い合わせ

「中国SNS → 来店 → 購買 → UGC」の循環づくりに課題がある企業様は、
お気軽にご相談ください。貴社のブランド特性に合わせて、
最適なKOL活用・店舗導線設計をご提案いたします。


YITABI(イータビ)
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